オークションで稼いだら確定申告が必要?基本からわかる手続きの流れ
最近はインターネット上で取引することで、収入を増やしている人も多くいます。お小遣い稼ぎ程度の人もいれば、本業に匹敵するくらいの収入を獲得している人もいるでしょう。オークションで稼いだ人は全員確定申告しなければいけないと思っている人がいますが、そのようなことはありません。どのような人が対象になるのか見ていきましょう。
オークションでの収入も確定申告は必要
申告漏れが税務署に知られてしまうと、ペナルティが課される可能性があります。納税しなければいけないのかどうかをきちんと知っておきましょう。
商品を売却して利益が出ると課税対象になる
基本的には、インターネット上で取引して利益が出ると課税対象になります。しかし実際は、すべての取引で発生した利益に対して税金が課されるわけではありません。生活用動産を売却したときに、30万円以上の利益が出たときは、確定申告が必要になります。ただし、不動産を売却したときは課税対象となるので注意しましょう。
税務署は売買状況を知っている
インターネット上でのやり取りなので、税務署は売買状況を把握していないのではないかと考えている人は注意しましょう。税務署には、インターネット上で取引している人の情報を、専門的に調査する部門があるので知られています。取引履歴やIDなども把握しているので、簡単に調べられてしまいます。
申告漏れはペナルティの対象になる
税務署から無申告のため、納税するように連絡が入るときがあります。そのときは、決められた期限までに納税することになりますが、最大20%の無申告加算税が課されることになるので、申告漏れをしないようにしましょう。
生活用動産の場合
日常生活で使用する商品を売却したときは、確定申告を行う必要がありません。ただし、30万円以上の利益が出たときはこの限りではありません。日常生活で使用する商品とは、家電、衣類、家具などが当てはまります。さらに、子どもが使用するおもちゃ、書籍、自動車も生活用動産となります。
衣類や子どもが使用するおもちゃなどは、安価で取引されているので、オークションでも馴染みがあるでしょう。自動車はどのように分類されるのか分からなかった人もいるでしょう。この機会に理解を深めておきましょう。
貴金属・書画・骨董品の場合
生活用動産と自分では認識していても、世間一般にはそのように分類されないものがあります。それが貴金属、書画、骨董品です。ただし、1つの商品を30万円以下で売却したときは、生活用動産に含まれることになります。1つの商品を30万円以上で売却したときは、生活用動産に含まれません。このときは課税対象になります。
仕入れた商品や制作した商品の場合
自分がこれまで使用していた商品を売却する人だけが、サービスを利用しているわけではありません。副業として自分が仕入れた商品や制作した商品を販売している人もいます。このような人が利益を獲得したときは、金額の大きさに関係なく、確定申告しなければいけません。
収入の種類によって異なる?オークションで稼いだ場合の確定申告の違い
それぞれの立場により異なります。会社員や主婦などで納税したくないと考えている人は、年間の所得金額をコントロールしましょう。
会社員の場合
年間20万円を超える金額を受け取っている場合は、確定申告が必要です。
個人事業主の場合
金額の大きさに関係なく、確定申告しなければいけません。そのため、日々の取引の記録を帳簿に忘れずに記載しておきましょう。
主婦や学生の場合
年間48万円を超える金額を受け取っている場合は、確定申告が必要です。
オークションで稼いだ場合の確定申告の手続きをスムーズに進めるコツ
順番に行うことで手続きをスムーズに進められます。抜けや漏れが無いように気を付けましょう。日頃から帳簿を付けておくと、直前になって慌てることがありません。
収入金額と経費を計算する
所得区分は雑所得になるので、間違えないようにしましょう。売却したことで獲得した金額から経費を差し引いた金額になります。商品を梱包するために使用したラッピングや、商品を発送するときに発生した送料を差し引くのを忘れないようにしましょう。
ただし、出品するために発生した費用のすべてが、経費になるとは限りません。すべてが経費にならないものとして挙げられるのが、パソコンやスマートフォンの通信費用です。オークションに出品するときに使用した分を、経費として計算するようにします。
所得金額を計算する
確定申告書の雑所得の欄に記載します。記入する箇所を間違えないようにしましょう。
所得税額を計算する
所得金額から所得税額を計算できます。このときに使用するのが所得税の速算表です。実際に納付する金額が分かるので便利です。
まとめ
会社員、個人事業主、主婦などの収入の種類によって、確定申告の違いがあるので知っておきましょう。スムーズに自分で計算できるようになると、手続きがスピーディーにできます。最近では、スマートフォンで確定申告できるようになっているので、計算に自信が無い人はアプリをダウンロードしましょう。最後に、申告漏れはペナルティの対象になるので注意してください。